8.金融政策と財政政策
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金融政策
金融政策は、中央銀行が金利や資金供給などを通じて、物価や経済へ働きかける政策です。日本では日本銀行が担当しています。
日本銀行は「物価の安定を図ることを通じて国民経済の健全な発展に資する」ことを金融政策の理念とし、消費者物価の前年比上昇率2%を「物価安定の目標」としています。日本銀行「2%の物価安定の目標」
金融政策によって金利が低下すると、一般的には、企業や家計がお金を借りやすくなり、設備投資、住宅購入、消費などを後押しする効果が期待されます。
反対に、金利が上昇すると、借入れや投資の勢いを抑え、過度な需要や物価上昇を落ち着かせる効果が期待されます。
ただし、政策を変更しても、その効果が経済全体へ広がるまでには時間がかかります。また、人口動態、海外経済、資源価格など、金融政策だけでは解決できない問題もあります。
財政政策
財政政策は、政府が税金、社会保障、給付金、公共事業などを通じて経済へ働きかける政策です。
景気が悪化したときに公共事業や給付を増やしたり、減税を行ったりすれば、需要を下支えする効果が期待されます。一方、景気が過熱しているときに支出を抑えたり、増税したりすれば、需要を抑える方向に働きます。
所得税の累進課税や失業給付のように、景気の変化に応じて税収や給付が自動的に変動し、景気を安定させる仕組みを「自動安定化装置」といいます。
金融政策と財政政策の違い
主な担い手 — 金融政策:中央銀行/財政政策:政府
主な手段 — 金融政策:金利、資金供給、市場操作など/財政政策:税金、給付、政府支出など
主な波及経路 — 金融政策:借入れ、預金、投資、為替、資産価格/財政政策:家計所得、消費、公共投資、企業需要
注意点 — 金融政策:効果が波及するまで時間がかかる/財政政策:財政赤字や政府債務との関係がある