はじめに

複数の資産へまとめて投資する仕組み

前の講座では、債券と株式を個別に学びました。投資信託は、多くの投資家から集めた資金をまとめ、あらかじめ定めた方針に従って株式、債券、不動産などへ投資する仕組みです。

少額から複数の資産や銘柄へ投資できることは、投資信託の特徴の一つです。しかし、「投資信託だから分散されている」「専門家が運用するから安全」とは限りません。特定の国、業種、通貨などに投資対象が偏っている商品もあります。

本講座では、商品名やランキングではなく、次の情報から商品性を読み取る方法を学びます。

  • 何に投資しているか

  • 誰が販売・運用・管理しているか

  • 価格はどのように決まるか

  • どのような費用がかかるか

  • 分配金はどこから支払われるか

  • どのような場合に損失が生じるか

元本保証と分別管理を混同しない

投資信託、ETF、J-REITは、原則として元本保証のない金融商品です。組み入れた株式や債券、不動産などの価格が下落すれば、投資信託の基準価額や市場価格も下落する可能性があります。

投資家から集めた資産は、運用会社や販売会社などの自社財産とは分けて管理されます。しかし、分別管理は、運用会社などの破綻から資産を保全するための仕組みです。投資対象の値下がりによる損失を補償する制度ではありません。

「資産が分別管理されていること」と「投資元本が保証されていること」は、明確に区別する必要があります。