3.FXを仕組み・レバレッジ・コストからみる
- 閲覧する
通貨ペアと売買の方向を理解する
FXは外国為替証拠金取引の略称で、二つの通貨の交換比率を対象に取引します。米ドルと円を取引する場合は「米ドル/円」のように通貨ペアで表示されます。
FXでは、価格上昇を見込んで買いから始めるだけでなく、価格下落を見込んで売りから始めることもできます。そのため、どちらの通貨を買い、どちらの通貨を売っているのかを確認しなければなりません。
取引に関係する主なコストや受払いには、次のものがあります。
売値と買値の差であるスプレッド
取引手数料
入出金に関する費用
通貨間の金利差などを調整するスワップポイント
スワップポイントは、常に受け取れる利息ではありません。取引方向や金利環境によっては支払いになり、金額や受払いの方向が変わることもあります。
レバレッジは証拠金に対する損益を拡大する
FXでは、証拠金を差し入れることによって、証拠金より大きな金額の取引を行えます。この仕組みをレバレッジといいます。
例えば、100万円相当の取引を4万円の証拠金で行った場合、取引額は証拠金の25倍です。為替レートが不利な方向へ1%動くと、単純化した損失は約1万円になります。
取引額から見ると1%の変動ですが、4万円の証拠金に対しては25%に相当します。レバレッジは利益だけでなく、損失も同じように拡大させます。
国内の個人向けFXでは、必要証拠金は取引金額の4%以上、レバレッジは最大25倍とされています。これは利用可能な上限であり、25倍で取引することが適切という意味ではありません。現行の規制は、金融先物取引業協会「個人顧客を相手方とする店頭外国為替証拠金取引」で確認できます。
ロスカットは損失額を保証する制度ではない
FX業者には、一定の基準に達した建玉を強制的に決済するロスカットルールがあります。ロスカットは損失の拡大を抑えるための仕組みですが、損失額を一定範囲に保証するものではありません。
相場が急変した場合や、取引が少なく希望する価格で成立しない場合には、ロスカット基準を大きく超えた価格で決済されることがあります。その結果、預けた証拠金を超える損失が生じ、追加の支払いが必要になる可能性もあります。
また、顧客から預かった証拠金は、FX業者自身の財産と区分して信託することが求められています。この信託保全は、業者の破綻や資産流用から顧客資産を守るための仕組みです。為替取引による損失を補償する制度ではありません。
税金と取引業者の登録を確認する
国内の店頭FXや取引所FXについて、個人が差金決済によって得た利益は、原則として「先物取引に係る雑所得等」として申告分離課税の対象になります。税率は所得税、復興特別所得税、住民税を合わせて20.315%です。
一定の要件を満たす損失は、同じ区分に該当する一定の先物取引等の利益と損益通算できます。控除しきれない損失は、必要な確定申告を継続することなどを条件として、翌年以後3年間繰り越せる場合があります。詳しくは、国税庁「外国為替証拠金取引(FX)の課税関係」で確認してください。
FX取引を行う事業者には金融商品取引業の登録が必要です。無登録業者との取引では、出金拒否や連絡不能などのトラブルが発生するおそれがあります。事業者から高い利益や自動売買による確実性を強調された場合でも、金融庁の登録情報を確認し、契約を急がないことが重要です。