まず所得を経常所得と譲渡・一時所得に分ける

損益通算には順序があります。代表的な考え方は次のとおりです。

  1. 不動産所得と事業所得の損失を、利子、配当、給与、雑などの経常所得から差し引きます。
  2. 総合課税の譲渡所得の損失と一時所得を、同じグループ内で整理します。
  3. それでも損失が残る場合は、総所得金額を構成するほかのグループへ一定の順序で通算します。
  4. 山林所得の損失がある場合は総所得金額、分離課税の譲渡所得、退職所得などへ順に通算します。

答案では、最終額だけでなく、どの損失をどの所得から差し引いたかを示すことが重要です。

計算例で流れを確認する

給与所得が500万円、事業所得の損失が120万円、総合長期譲渡所得が80万円、一時所得が40万円あるとします。特別控除等はすでに反映済みと仮定します。

まず、給与所得500万円から事業所得の損失120万円を差し引き、経常所得は380万円です。次に、総合長期譲渡所得80万円と一時所得40万円の合計120万円へ2分の1を掛け、60万円を算入します。総所得金額は440万円となります。

これは制度理解のために単純化した例です。実際には損失の内容、分離課税所得、繰越損失なども確認します。