7.三面等価の原則
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生産・分配・支出の3つの見方
GDPは、生産、分配、支出という3つの面から捉えられます。これらの金額は概念上等しくなります。これを「三面等価の原則」といいます。
生産面では、企業や政府などが生み出した付加価値を合計します。
分配面では、生み出された付加価値が、賃金、企業利益、税などとしてどのように分配されたかを捉えます。
支出面では、分配された所得が、消費、設備投資、政府支出などにどのように使われたかを捉えます。
経済全体では、次の関係が成り立ちます。
生産された付加価値=分配された所得=最終的な支出
三面が等しくなる仕組み
企業が商品を生産して販売すると、新たな付加価値が生まれます。
その付加価値は、従業員の賃金、企業の利益、政府に支払う税などとして分配されます。分配された所得は、家計の消費や企業の設備投資などに使われます。
単純化した例で考えてみましょう。
ある企業が100万円の付加価値を生み出し、その全額が次のように分配されたとします。
従業員の賃金:70万円
企業の利益:20万円
税など:10万円
分配された合計は100万円です。その所得が消費や投資などに使われれば、支出面から見た金額も100万円になります。
このように、同じ経済活動を、生産した側、所得を受け取った側、支出した側から見ているため、理論上は同じ金額になります。
実際の統計で生じる差
三面等価は理論上の原則です。実際の統計では、生産面、分配面、支出面で異なる基礎資料や推計方法を使用します。
そのため、それぞれの推計値が完全には一致しないことがあります。推計上の差は、「統計上の不突合」などとして調整・表示されます。
現在、一般にGDP速報として公表され、ニュースで取り上げられるのは、主として「国内総生産(支出側)」です。
従来は、支出面から捉えたGDPを「国内総支出(GDE)」と呼んでいました。現在の国民経済計算では、「国内総生産(支出側)」という名称が使われています。